Environmental Sustainability
持続可能を目的とした環境への取り組み
90年以上の伝統の中で、私たちがは環境と資源に配慮してきました。今日では生物多様性の問題、植物原料の調達、天然資源の利用や環境に配慮した容器包装、水利用やゴミの縮小、温室ガス排出の削減などにまでわたっています。
原料の持続可能な利用

ヴェレダでは、医薬品と自然化粧品の製造に約1,000種類の植物原料を使っていますが、原料の調達方法や抽出方法がどれだけ生物多様性に大きな影響をおよぼすか、そのことを理解しています。それと同時に、手つかずの自然な生態系のみが、本当に高品質な自然原料を生み出すことができる土壌と栽培環境を提供できる、ということも理解しています。私たちが植物原料の78%以上を認証された有機農法かバイオダイナミック農法、認められた野生採集から調達しているのには、こうした理由があるのです。また、この割合を増やしていく努力も続けています。こうした生物多様性への献身的な取り組みは、ヴェレダにとって非常に重要な課題なのです。生物多様性なくして、ヴェレダの製品はありえないからです。
サスティナビリティ・ビューティ・アワードの受賞
2013年にヴェレダは、オーガニック・モニター社が主宰するサスティナビリティ・ビューティ・アワードのサスティナビリティ・リーダーシップ賞を受賞しました。ヴェレダのホリスティックで持続可能なビジネスモデルを業界の最良の手本であるとして、審査員から高い評価を得ました。1921年の創立以来、ヴェレダは持続可能性を重視した数多くの先駆的なプロジェクトを実施しています。
環境負荷の少ない自然エネルギーの利用
どの会社もそうであるように、ヴェレダの製造工程は水とエネルギーを必要とします。ヴェレダの従業員はこうした資源を大切に扱う責任があります。たとえば濃縮水を水循環を通じて再利用し水のリサイクルを行うといった改善努力を続けています。全体でみると、完成した製品1キロあたりの水使用量は2013年には1/4(25%)も削減されました。
私たちは、会社全体でエネルギー消費の削減に真剣に取り組んでいます。これには、直接的な方法と間接的な方法とがあります。冷却装置や換気装置の最適化、フロアとオフィスエリアにおける省エネ、マシンの有効活用など、エネルギー効率を高める様々な方法を取り入れています。一方で、再生可能エネルギーの使用量を増やしています。2013年、私たちが使用した直接的なエネルギーの50.7%、間接的なエネルギーの94.3%が再生可能エネルギーでした。
バイオダイナミック有機栽培農法

バイオダイナミック有機栽培農法とは、ヴェレダの創始者シュタイナーがアントロポゾフィー(人智学)にもとづき考案した、まったく独自の農法です。化学肥料や殺虫剤を使わない点では有機栽培も同じですが、異なるのは宇宙の力まで取り入れ、地球と植物のリズムを考えて栽培すること。なぜなら、太陽系の一部である地球は、天体の大きなリズムの影響を受けていると考えるからです。このように、自然の大きなパワーを取り入れることで、土地や植物の活力を最大限に引き出すこの農法は、究極の有機栽培農法とも呼ばれています。
バイオダイナミック有機栽培農法は、「調合剤」を使い、大地を育むことからはじめます。それは栄養を与えることではなく、大地そのものの生命力を高めるという考え方です。「調合剤」とは、たとえば、粉末状にした水晶などの鉱物、カミツレ、ノコギリソウなどの植物、牛糞などを混ぜてつくるものです。この「調合剤」は、大地に撒いたり、堆肥に混ぜ込んで使います。これは大地の感受性を豊かにして、天体や地球からの力を受けやすくするため。それによって植物のパワーもさらに高まります。
バイオダイナミック有機栽培農法は、宇宙や地球や植物が持っている、特定のリズムを尊重します。大地は朝になると息を吐き、午後になると息を吸う、という一日のリズムがあります。そして薬用植物には、朝に植物内の液流が上昇するリズムがあり、収穫はその時間にあわせて行います。また、天体(太陽、月、星)の運行リズムに照らしあわせて、種まきや収穫の最良のタイミングを決定しています。 このようにバイオダイナミック有機栽培農法は大変な手間と時間のかかる方法で、決して効率的ではありません。しかし、こうして育てられた植物は人に、肌に、その生命力を吹き込み、生き生きと輝かせてくれるのです。
マレン・ジュリアーノ氏
「ヴェレダとホールフーズは、実にいろいろなレベルで協力し合っています。このパートナーシップ関係はごく自然に築かれ、長いこと続いています。原料の調達や地球の未来への配慮と責任は、両社にとっての原則です。ヴェレダ製品はすばらしく高品質です。製品を市場でどのように提示するか、いかに特性をシンプルに伝えていくか、といったことにも革新性がみられます。バイオダイナミック原料もユニークな魅力です。バイオダイナミック有機栽培農法がビジネスのコアとなっている製品なんて、店舗棚にもそうそう見つかりません」
環境に配慮したサステナブルな容器包装
サステナブルな包装であるためには、一定の要件を満たしている必要があります。製品の安全性を守るのは当然のことですが、持続可能な原料で製造され、使用後はリサイクル可能であるのが理想です。今のところ、この要件をパーフェクトに満たす理想的な方法はありません。未来へ向けた研究を進める一方で、ヴェレダは可能な限り持続可能な包装利用への努力を続けています。2012年に私たちは部門の垣根を越えたチームを創設して、新たな包装のソリューションづくりに着手しました。この結果、いくつもの決定事項がすぐさま実行に移されました。リサイクルされた素材をできるかぎり使用すること、森林認証紙を使用した外箱を可能な限り使用すること、金属の箔押しを色印刷に切り替えることなどです。ヴェレダを象徴するブルーのガラス容器も見直しの対象となっており、環境負担が低いプラスチックへの切り替えを検討しています。リサイクルしやすく、軽量であるため輸送にかかる環境負担が少なくてすむからです。容器製造業者や専門家と定期的に話し合いの場をもち、ヴェレダの包装は絶えず改善されています。