かねてから樹林葬に興味があったのですが、友人の母親が死去し、遺族が樹林葬をとりおこないましたので、樹林葬についてのいろんな情報を入手することができ、グミュントの街からクルマで30分足らずのところにある墓地ならぬ墓森に赴いて、見学を兼ねた説明会に参加してきました。
まず、樹林葬はドイツでは『墓森』という名の民間の会社が市町村および森の所有者とタイアップして取り仕切るものです。ドイツ語で墓地のことをFriedhofといい、これをもじってFriedWald (Waldは森)を社名にしたと思われます。荼毘に付された遺骨が土中で分解されうる骨壷に入れられ、生前に予め見つけて決めて(購入して)おいた樹の根元に埋められます。つまり樹が『生きている墓』ということになります。
樹は小生が見学した墓森(ドイツ国内に約50カ所にあります)では大半がブナとカシで、樹の大きさによって価格が違い、およそ40万~80万円ほど。予約可能な樹には青、赤、黄色のテープが巻かれ(写真左)、青いテープは家族、友人向けで骨壷が10口まで埋められることができます。赤いテープはおひとり様、あるいはカップル向け、黄色いテープは共同の樹で、赤の他人の方の骨壷10口と共に樹の根元に葬られます。そして候補の樹が判別しやすいように丸い小さな番号札がつけられ、番号札をずらすと価格を色で示す札が見られるようになっています。写真右の札は紫色ですので価格表をみれば60万円とわかります。
この樹で目測の高さがおよそ8m、眼の高さの幹周はメジャーで測りましたら150cmほどでした。この森は120年ほど前に植林されたということですので、察するところ番号WAN896の樹齢は100年ぐらいでしょうか。墓森となってから3年、東西600m、南北300mの大きさで、すでに森の半分が墓森として整備され、秋にはさらに区画が拡張されるということです。ドイツではこの樹林葬が増える傾向にあるようで、小生が参加した説明会には20人ほど参加し、ガイドの林務員が「これほど多数の参加者があるのは珍しい」と言っていました。
ここの墓森はあと97年間キープされ、林務員によって管理されますので墓樹のケアに留意する必要がありません。墓森とはいえ普通の森と変わらず、散歩していても墓地というイメージは皆無です。そして森の中央にはごく小さな空間があり、骨壷を埋葬する際に好きな形式で故人を偲ぶ式を行うことが可能です。
3月に精神に異常があった副パイロットの自殺行為でドイツのヒコーキがフランスの山に激突し乗客乗員あわせて150人が死亡したというとんでもない事件がありました。小生は平均すると月一回はヒコーキに乗っている計算になり、別にヒコーキでなくても、いつどこで不慮の死を遂げるかわかりませんので、家内と話し合って樹木葬を確認しましたが、予約するべき樹に関しては、樹齢、種類、枝ぶりなどについて意見の一致を見ていません。
しばらく時間がかかりそうです。








