今年はマルコ ポーロ生誕750年に当たります。
先般「マルコ ポーロ」(マイケル ヤマシタ著)というタイトルの写真集が出版されたという新刊案内を読み、即、購入したのですが、ページ数500、重さ約3kgというスケールもさることながら内容も写真もすばらしく、夢中になって読んでいます。
マルコ ポーロといえば「東方見聞録」を記した(正確にいえば筆録させた)ベネチアの商人、旅行家として有名で、とくに「チパング」の名で日本を黄金の国と紹介したことで日本人にとっても馴染み深い人物です。
さて1996年に、かの大英博物館の中国エキスパートの某女史が「マルコ ポーロは決して中国に行ったことはなかったのだ。彼の話は他の中国旅行者の受け売りにすぎない」と著述し、理由としてマルコ ポーロが「万里の長城」、「本の印刷技術」、「飲茶の風習」、「纏足の習慣」などに触れていないことを挙げて物議をかもしました。
この説に同意しなかったのがニュージャージー在住の写真家、マイケル ヤマシタさんで、1998年から2年かけてマルコ ポーロと同じコースをたどって北京に向かい、マルコ ポーロの記述の正しさを写真で証明しようとしたのです。
おりからアフガニスタンでは内紛があり、ある意味ではマルコ ポーロ以上の冒険旅行になったことは想像に難くありません。
ヤマシタ氏は今年1月に東京でこの旅行の写真展を催されたようですが、絨緞にねそべってアヘンを吸うアフガニスタンの老人、雪の僧院におけるチベットの僧侶たち、イランのミナブ地方の女性の見事な彩色の仮面など、700年前そのままと思える光景を捉えた写真が強烈なインパクトで読者を魅了します。
小生も10年ほど前までは、エジプトとリビアの国境付近の砂漠や、動乱のビルマ、未開のラオスなど、ちょっとした冒険旅行をしていたこと、そしてそれぞれの旅で貴重な体験や人生訓を得たことを思い出しました。
そういえばもう長い間、刺激のある旅をしていません。一区間でもいいからマルコ ポーロやヤマシタ氏のあとを辿ってみたい…できればカシュガルからタクラマカン砂漠あたりがいいな…と想像するだけでも楽しく、いつかは実現させるつもりですが、しばらくはヤマシタ氏の写真集を眺める以外にないようです。








