過日、家内の叔母の強い推薦を受けて、グミュントからクルマで小一時間のところにある野生のスノーフレーク(Märzenbecher)の群生を見てきました。エーゼルスブルク(Eselsburg)という村からハイキングコースを10分ほど歩きますと、北側の斜面におよそ1kmにわたって見えてきたのですが、スノーフレークは小さな花ですので散歩道から10メートル離れたところからでは群生には気づきません。家内に指摘されなければうっかり見過ごしてしまうところでした。

家内は家内で野生のスノーフレークしかも群生があるとは思わず、感嘆の声を上げていました。茂みの中に入り込み接近して写真を撮りましたが花びらの先端に緑色の点が付いているのが普通ですが黄色い点が付いているものがあり、意外でした。スノーフレークは絶滅危惧植物に指定されているのですが、花を摘んだり球根ごと掘り出したりする不届き者が絶えないようです。

当地ではスノーフレークより先にキバナセツブンソウ(Winterling)が黄色い花をつけます。この村の民家の庭先ではまだ咲いていましたがおそらくこの冬最後の花でしょう。その隣ではガマズミ(Schneeball)が見られました。

この村にも遊び心のある方がおいでのようで、突風で幹の上部をへし折られた木を使ってウサギが散歩道の途中に作られていました。来月イースターですのでウサギの出番となったのでしょう。右耳が少し折れているところが心憎いです。また、とある農家の格子には「自由に走れるブタ」という看板がありました。どうもよくわからない表現ですので帰宅してネットで調べましたら、驚いたことにYouTubeのビデオがあり、「小屋の外と内を自由に出入りできるブタがいます」という意味で、将来を考慮した最良の養豚場について住民の方々にアンケートをとり、それを踏まえて建てたものだという説明がありました。ブタ小屋は一部ガラス張りで見学者は外から小屋の内部を見ることができます。随分画期的な養豚場だと思いました。

初めて訪れた村でしたが、見ごたえ&歩きごたえのあるハイキングコースだけではなく、とても素敵な売店を兼ねたオーガニックレストランがあり、非常に気に入りました。春にまた訪れたいと思います。