つい最近までドイツにいたのですが今年の復活祭が4月12日ということで、店先には復活祭関連の品物が並び、街の雰囲気もそれらしくなっていました。クリスマスは誰でも知っていますが、復活祭というのは日本人にとってなじみのない祝祭日ですので簡単に記しますと、キリストは磔刑に処されてから三日目に復活しましたので、金曜が処刑された日(聖金曜日あるいは受難日と訳されています)、そして日曜日が復活日で、キリスト教徒にとっては一年のうちで最も重要な日です。クリスマスの比ではありません。
復活祭の日は年によって日にちが違います。移動祝日です。春分(註:ここでいう春分の日は3月21日と固定されています)の後の最初の満月の次の日曜日と定められているためで、一番早いときで3月22日、一番遅いときで4月25日となります。年によっておよそ一ヶ月の違いが出ることもあります。復活祭の前後2~3週間は学校が休みになるため、スキー休暇をとる家族が結構多いのですが、さすがに4月下旬となるとスキーができるところは限られてしまいます。他の宗教的な祭日(昇天祝日、聖霊降臨祭、聖体祝日)は復活祭を起点として決まりますのでこれらも移動祝日です。しかしクリスマスは12月25日で固定祭日ですのでややこしい。そもそも移動する祭日があるということは日本人にとって奇異に映ります。
もうひとつ奇異なのはドイツではこの復活祭に兎と卵がつきものなことです。調べても、『兎と卵は宗教とは無関係であるが、復活祭の儀式に取り入れられることがある』-とかなりそっけない。どちらも繁殖のシンボルだから…と聞いたことがありますがどうも納得できません。それはともかくこの季節には巷にカラフルに彩られたゆでたまご、兎のチョコレートから、ぬいぐるみ、絵本などが多数出回り、枚挙にいとまがありません。絵本ではカラフルな卵が沢山入った籠を背負っている兎がしばしば登場し、これが小さな子供たちに「兎は卵を産む」もしくは「兎が卵を運んでくる」という印象を与えてしまっています。小生宅では3人の子供が小さかったころ、毎年恒例で復活祭前日の夜、子供たちが寝静まってから小生が懐中電灯をもって家の裏手にある森の中へ十数個のゆでたまごを隠しに行き、翌朝子供たちと卵探しを行っていましたが、ある年など子供たちと卵を探している最中にいきなり茂みの中から本物の兎が出てきて跳ねたり走ったりしたことがあり、親は「なんという偶然!兎なんて臆病な動物の代表みたいなものなのに…」とあっけにとられていましたら、子供たちに「どしたの?ほら、兎が卵を運んでいるよ」と平然と説明され、返す言葉がありませんでした。
フランスやイタリアでは復活祭に兎は出回らないようです。各国にはそれぞれ独特な復活祭の風習があります。日本ではキリスト教徒の方々はどのように復活祭を過ごしておいでなのでしょうか?








