
アイブライトは、目が輝くようにきれいになるという意味からその名が付いたと言われています。原産はヨーロッパですが、アジアの西部や北アメリカでも見かけることができます。このハーブは、ゴマノハグサ科の1年草で、葉は楕円で周囲に歯状突起があり、背丈は4~10cmくらいまで成長します。和名をコゴメグサといい、小さい白い花が米粒を散らばしたように見えることに由来しています。コゴメグサは、日本ではポピュラーな高山植物の一種で、南アルプスや八ヶ岳、秩父山地などに生育しています。その種類は、ミヤマコゴメグサやヒメコゴメグサなど数種類あります。
17世紀にイギリスの植物療法家であるカルペパーは、アイブライトのことを「もし、このハーブがもっとよく利用されていたら、めがね製造業者の半分は倒産していただろう」と言っています。このハーブは、それほど目の病気には優れた治療薬となると昔から言われていました。例えば、目が疲れた時や痛みがでた時などは、アイブライトの抽出液で目を洗うと効果があるといわれてきました。また、ハーブティとして飲んでも同様の効果が得られます。さらに、花粉により引き起こされるアレルギー症状や結膜炎にも効果を発揮します。
現在では、このハーブは目のためのサプリメントの原料としてよく使用されています。もちろん単独でサプリメントとして販売されているものもありますが、相乗効果を狙ってルテインやブルーベリー、カシスなど目に良いとされているハーブと組み合わせてサプリメントとして販売されているものも多く見られます。皆様も薬局などのサプリメントコーナーや通信販売のホームページ上で一度は見たことがあるのではないでしょうか。
また、アイブライトから抽出したエキスには、皮膚の湿潤作用や保護作用及び収れん作用や抗炎症作用があります。他にもこのエキスは、肝臓の働きが活性化されることが知られています。
現代社会において、人間の目は過酷な条件下におかれています。目を大切にするために、例えば、パソコンで仕事をする人は時々ディスプレイから目を離し休憩をしたり、外出するときには直射日光を浴びないように保護したりすることなど、できることは毎日たくさんあります。いろいろな情報をキャッチする大切や器官ですから、ぜひ目は大切にしてください。
上記は植物の一般的な性質を述べたもので、化粧品の効能を示したものではありません。
自然化粧品研究開発員 宮地 博信