
ペパーミントは、元々ヨーロッパ原産ですが、今ではアメリカが主要生産国であり、主に食品の香料としてチューイングガムなどに使用されています。ペパーミントの葉そのものを、料理やデザートに使用したりして、最近では日本でも家庭菜園でも馴染みのある植物になってきました。
料理によく使用されるのは、殺菌効果が高く、又、消化を促し下痢や便秘にも役立つからなのです。海外のレストランに行くと最後にペパーミントチョコレートがサービスされることがありませんか?
これも消化器系への効果を考えてのことなのです。
ペパーミントから香りのエッセンスのエッセンシャルオイルを抽出するには、ハーブ全体を使用しますが、開花直前のものが、成分的にアルコール類の含有が高くケトン類の含有が低いために理想的です。
ペパーミントのエッセンシャルオイルはとても優れもので、海外の著名な植物療法家でもある某化学博士(ヴェレダと関係ない方なので名前は伏せておきます)は、「いつも出張に必ず持参するのはペパーミントのエッセンシャルオイルで、気分が悪くなったとき、疲れたとき、緊張しすぎたとき、体力が落ちたとき、風邪をひきかけたり、鼻がつまったときなど、とっても便利なんですよ」、と語ってくれたことがありました。
実際に、鼻がつまったり鼻水が出過ぎるときにはとても効果的なので、花粉症で悩んでいる方の強い味方になってくれます。
私はペパーミントのエッセンシャルオイルを“冷却してくれるオイル”、と呼んでいますが、このオイルは精神的には、怒りや興奮を鎮め、仕事や勉強で疲れた頭を冷やしもう一度集中できる状態にもっていってくれます。
お肌に対しても、ひんやりと感じさせ日焼け後のほてった肌や、炎症をおこした肌を鎮静してくれます。肌につけるとひんやり感じるのは、実際に温度が冷たいというわけではなく、ペパーミントのエッセンシャルオイルが脳の冷たさを感じる部分を刺激するからなのです。
ここで注意しなければならないのは、寒い時期に入浴剤として使用したり全身マッサージに使用すると、3分もするとぞくぞくと寒気がしてきます。ペパーミントはパワーも強いので、局部的に使用したり、少量を用いたり、他のエッセンシャルオイルとブレンドしたり、と使用にあたっては注意をして下さい。
又、粘膜にも刺激になるので目の近くでは絶対に使用しないで下さい。
【ホメオパシー】
ホメオパシーとは、ドイツの医学者サミュエル・ハーネマンが確立した療法で、日本語では同種療法、類似療法と訳されます。
“類は類を癒す”という原理で、似たものが似たものを治すということです。
つまり、身体に害を及ぼす物質を、ごく微量で安全な量を与えるならば、病気を癒す力も備えているとして、自然治癒力を高めていく治療法です。
上記は植物の一般的な性質を述べたもので、化粧品の効能を示したものではありません。
英国ITEC認定アロマセラピスト 市川 恵美子