普段およそ脚光を浴びることのない、シュヴェービッシュ グミュント(Schwäbisch Gmünd=シュヴァーベン地方のグミュントといった意味合いです)という名前の、ごく普通の街に住んですでに30年…
人口およそ約6万(うち外国人8千人=約13%)、日本とは違いドイツでは人口が5万を越えると一応「街」というか「市」という感じで認識されるものの、海外からの観光客がほとんど来ないところで、かえってそれがこの街での生活を、良くいえば穏便、悪くいえば退屈にしています。
で、どういうわけか、この街に州のガーデンショーが誘致され。4月下旬から10月中旬まで催されています。
このガーデンショーは2年毎に当州のどこかの街で持ち回りで催され、このガーデンショーが催された街は、その後街としてのランクがアップするということで、街を挙げての大きなイヴェントとなっています。
貧相で不便だった鉄道の駅にエレベーターが設置され、薄暗かった地下道が間接照明で明るくなり、駅前に斬新なデザインの建物(観光案内所と貴金属研究所が入っています)ができたり、奇抜な芸術作品(らしきもの)が街中のいたるところに設置されたりと、たしかに街のムードは盛り上がっています。
ガーデンショー自体は、多種多様な花が植えられていて的を得た解説もあり、自宅の庭の作り方や養蜂などの自然と人間の共生、森の中では、森に住む動物やいろんな樹についての説明(小さな女の子が大きな鋸の模型を動かして遊んでいる情景にはおもわず微笑んでしまいました)、さらには芸術作品(らしきもの)が点在していまして、予想以上の出来映えです。
唯一驚いたのが墓石の展示コーナーです。いかに墓石に花はつきものとはいえ、ちとガーデンショーにはそぐわないのでは…といぶかりながら見て回ったのですが、けっこう面白いのがありました。
もしこの夏、ドイツにおいでになることがおありでしたら、ぜひグミュントにお立ち寄りください。
一味変わったガーデンショーをお楽しみいただけます。