11月のある週末、小春日和のいい天候でしたので、グミュントからおよそ40km離れたワイン畑の散策に出かけました。訪れたところは、この州ではワインの産地として名高い街でその名もワインシュタット(Wein=ワイン+Stadt=街)。夏に友人宅でのパーティで知り合った著名な彫刻家の話では、このワインシュタットの郊外に「彫刻の小道」というのがあり、彼の作品がワイン畑の小道の随所に設置されていて、散歩がてら観賞できるということでしたので出向いた次第です。
ワインシュタット市内には、ちゃんと「彫刻の小道」への道しるべがあり、迷うことなく到着。遠景に鮮やかないろどりのワイン畑があり、目前の赤、黄、緑とカラフルなワインの葉は否応なしに目に飛び込んで来ます。ご存じのようにワイン畑というのは急斜面ですが、あでやかな色彩を感嘆することに気を取られ、小道の勾配は全く気になりません。
いろんなワインの木が品種名をつけて植えられていて、ワインを全く嗜まない小生でも知っている名前も見られましたが、貴腐ワインに興味をそそられました。他のブドウはとっくに実が収穫されてしまっているのに貴腐ワインの実は、まだそのままです。
貴腐ワインについて少し説明しますと、初冬に気温が連夜マイナス9℃以下になるとブドウの実の中にある水分の大部分が表面に析出し、実の中の糖分が少量の水分と果実酸を保持します。つまり実の糖分が非常に高くなるわけで、凍ったままのブドウを収穫して圧搾します。ドイツ語で貴腐ワインのことをアイスワイン(氷のワイン)といいますが、和名よりもわかりやすい名前です。ためしにどれくらい甘いのか一粒食べてみましたが、夜中の最低気温がマイナスになるかどうかという日が続いていましたので、甘さはさほどではありませんでした。
また数カ所でバラが咲いているのがみられたのですが、これはうどん粉病に対する警鐘のようなもので、バラはうどん粉病菌に対して敏感で侵されやすいので、バラがやられたら要注意ということらしいです。
そして彫刻ですが、彫刻家の説明どおり、作品が小道に設置されており大いに楽しめました。作風も特異で、見てすぐ彼の作品であることがわかるほど個性的で強烈です。
上の作品のタイトルは「軸の上で」。文字通り男女二人が車輪の軸の上に立っていますが、ドイツ語では「旅行中」という意味もあり、なかなか洒落たタイトルです。
下二つのタイトルは見つかりませんでした。
快晴の週末午後ということで、「彫刻の小道」は家族連れで遊歩する人で賑わっていました。なお彫刻家の名前はKarl Ulrich Nuss(カール ウルリッヒ ヌス)といいます。 いつか日本で彼の作品展が催されればいいなと思っております。








