一年ほど前に「4という数字」というタイトルでコラムを書きましたが、そのしめくくりに日本に関してはどうも4より5の方がしっくりくるように感じると記しました。今回はその続きです。
しっくりくると感じる理由を考えてみたのですが、まず思いつくのは什器の数です。日本の茶器セットは急須+湯呑6点セットが普通で湯呑は5客です。ご飯茶碗も5客セットが一般です。そして座布団セットも確か5枚組だった記憶があります。つまり小生が日本で生活していた時代(昭和の中頃)には生活の中に「5」という数字が染み込んでいたように思えるのです。ちなみに当地のコーヒーセットは6客です。
小説ではタイトルに5が出てくるものに山本周五郎の「五弁の椿」がありまして、暗いストーリーの中の椿が印象に残っています。映画ではアメリカ映画ですが「5つの銅貨」という音楽家(トランぺッター)の感動物語がありました。どちらにもストーリーの完成感があります。
幾何に移りますと、五芒星の中には最も調和的で美しい比例関係を示す黄金分割があります。また正三角形や正四角形と違って、正五角形というのは丸みが感じられ、角ばっている印象が少ないので円のなかにすっぽり入るような気がします。
音楽関係ではベルリンのフィルハーモニーの五角形ホールが特筆されるべきで、1963年に竣工した当時は大きな話題となりました。いわくベルリンフィルほどの高水準のオーケストラでなければ演奏できないように設計されていて、三流のオーケストラが演奏すると非常にヘタに聴こえるというもので、従来なら三流のオーケストラでもうまく響くホールを設計ところを常識破りの5角形ホールにしたというのが、斬新な外観と相まって物議を醸したわけです。
アーユルヴェーダでは五大元素として「空、風、火、土、地」があり、物質の状態や性質を示します。中国の五行には「木、火、土、金、水」があり、これらの相生相克によって万物が生じるとされています。
以上思いつくままに「5という数字」のついての所感を記しました。「4」とはまた違った趣がありますが、「5」は小生の好きな数字のひとつです。








