先月、日本の出張先のオフィスでラグビーボールを見かけました。秋に日本で催されるラグビーの世界選手権がその背景にあるようです。ラグビーボールというと楕円型のボールというイメージがありまして、ラグビーはともかく楕円形には小学生のころから興味を抱いておりました。楕円といいますのはご存知のように平面上のある2定点(幾何学的には焦点といいます)からの距離の和が一定となるような曲線です。算数の授業で、任意の2点をピンで定め、そこに2点間の距離の倍以上の糸を輪にして張って鉛筆で軌道を辿りますと楕円を描くことができたことを思い出し、さっそく楕円を描いてみましたらうまくできました(写真)。コンパスで描くことはできないがピンと鉛筆で描けるというのは当時の小生にとって面白く、いろんな楕円を描いて遊んでいたことをなつかしく思い出します。爾来60年、いままで気づかなかったことですが、実生活では皿、硬貨、CDなど円形のものは多々ありますが楕円形の物はまず見かけません。台所を物色しましてやっとのことでグラタン用の楕円形の容器が見つかりました。
で、写真用にピンと鉛筆で楕円を描いたついでに、昔を思い出しながらいろんな楕円を描いて楽しんでいたのですが、ふと夫婦とは楕円のようなものだと思い至りました。二つの焦点の位置や間隔、そして糸の長さによって楕円の形や大きさが違うように、二人の人間の日常生活も体調、気分、仕事などの諸事情に左右されます。楕円より円が好きな家内が「円に近くなることもあるよね」と訊きますので、「二つの焦点が接近するか、あるいは糸が長くなれば円に近くなる」と言おうとしましたが、議論が不毛な方向に進みそうな気がしましたので、「うん、そうだよ」とだけ答えておきました。
グミュントでは30℃を大幅に超える暑い日が続きます。コラム177号に記しました「氷の太陽」の池にスイレンが咲き(写真左)、葉の上ではあまりみかけない種類のトンボが止まっていました。幾何に弱いものの昆虫に強い家内によりますとEnallegma cyathehigerumというイトトンボ科の一種で折しも交尾中だということです(写真右)。若いイモリも活発になり近いうちに池を出るでしょうし、庭でもバラが満開だったり、イチジクの実が少しづつ大きくなり始めたりと拙宅の庭は夏モード全開です。








