『ドイツ人の愛読書』および『ドイツ人の考えるドイツの偉人』という二つの大がかりなアンケートについてはすでにこのコラム欄で記しました。『愛読書』のアンケートではドイツ人はけっこう長編読物を好むことが判明し、『ドイツの偉人』のアンケートではトップテンに政治家が3人も入り、ドイツ人の政治に対する関心の強さが浮き彫りになりました。で、このシリーズの続きとして『古今東西、あなたの考えでもっとも偉大な発明は何か』というアンケートが6万人(男性55%、女性45%)のドイツ人を対象に行われました。トップテンを以下にご紹介いたします。
1. 車輪
2. 電球
3. 印刷
4. 電気
5. コンピューター
6. 自動車
7. 抗生物質
8. 文字
9. 電話
10. 飛行機
変わったところでは29位にコンドーム、45位に民主主義(これは発明に入るのでしょうか?)がありました。
この結果をみますと1位の車輪がまず意外ですが、車輪がなければ自動車も飛行機も自転車(11位)もないということで選ばれたのでしょう。2位の電球は電気より光の方が重要と考えられていること、3位の印刷はドイツでは書籍、雑誌がよく読まれていることを裏付けていますが、4位の電気がなければ2位の電球はなく、8位の文字がなければ本すなわち印刷もないわけですので矛盾といえなくもありません。これら上位では男女差はあまり見られなかったようですが、男女の差が如実に出たのがビール(27位)と電気洗濯機(14位)で、ビールを「最も偉大な発明」に挙げた人のうち、女性は僅か13%(=男性87%!)。逆に電気洗濯機(14位)では女性の割合は実に82%でした。ということはアンケートの対象を女性だけに絞れば全く違った結果が出たであろうと考えられます。
小生なら即、「飛行機」を挙げただろうと思います。なぜそうなのか少し考えてみました。歩く、走る、泳ぐといった動きは人間に可能なもので地表と結びついています。この延長上に機関車、新幹線、船舶という発明がありますが、いずれも地表と結びついている、いいかえれば二次元的ということで、速度はともかく小生にとっては憧憬の対象にはなりえません。しかし飛ぶという動作は三次元的なもので人間には備わっていませんから、古くから人間の根本的な願望でした。それが可能になったというのは驚愕です。
「飛行機」を即答したあと、しばらく考えて「時計」が思い浮かび(アンケートでは23位)、ひょっとして「飛行機」よりもっと重大な発明ではないかと思えてきました。ご存知のように空間3次元に時間1次元が加わると4次元の世界になります。目に見えないだけでなく、人間の五感で感じとれない次元のものを測定するというのはすごい…と思えないでしょうか?4次元世界は時空世界ともいわれ、相対性理論で用いられる概念です。相対性理論といえば、せんだって面白い話がありました。次回ご報告いたします。








