先だって、ワイルドローズについて調べていましたら、ハマナスにつきあたりました。
巷ではワイルドローズとローズヒップは同義語と思われていたり、ローズヒップというのは「ローズのお尻」だとカン違いしている方が結構いて、「困ったものだ」と思い、『ヒップというのは野バラの赤く熟した実のことですよ。赤い実にはビタミンCが豊富に含まれていてドイツではジャムにしたり、ハーブティーにしたりします。実の中の種子をプレスすると不飽和脂肪酸に富んだオイルが得られるのですよ』と機会があるたびに説明してきたのですが、北海道でハマナスの実からジャムを作っていると何かのパンフレットで読み、ハマナスもバラ科の植物であることに気づきました。ハマナスといえば北海道のシンボルで清楚な印象を受けます。
ところがこのハマナス、ドイツではジャパニーズ・ローズもしくはジャガイモ・ローズといわれ不評です。といいますのも、かつて第二次世界大戦の際、ドイツは北方の島々の防空壕を見えないようにするためハマナスで覆ったのですが、過剰繁殖してしまい、ハマナスが在来種をほぼ駆逐してしまったのです。あまりのすさまじさに地元民はハマナスに「ヒトラー・ローズ」というあだ名をつけたというのですからおだやかではありません。爾来、「海岸にはハマナスを植えないように」、「外来種の侵攻から在来種を守ろう」ということになっているようなのですが、写真や説明で見る限り、どうも日本のハマナスとはかなり違う印象を受けます。ちなみに学名はどちらもRosa rugosaThunb.で同一です。
外来種侵攻で思い出すのが琵琶湖における外来魚です。ブラックバスやブルーギルといった外来魚が琵琶湖のフナ、エビなどを食い荒らし、在来魚が絶滅の危機に陥ったという件です。自治体が対策を施しているようですが、成果はどうなのでしょう。元にもどすのは難しいと思われます。
さて、植物(ハマナス)、動物(ブラックバス)と続けば、人間は? と考えをめぐらせてしまいます。具体的にいえば先住民(あえて少数民族とは言いません)がいる地域に外から住民が住み着いて先住民を凌駕する場合です。たとえばアイヌ人は同化政策によってその生活習慣や文化などが失われつつあります。ニュージーランドのマオリは手厚く保護されているのでその独自性は保たれるでしょうが、同じオセアニアでもオーストラリアのアボリジニとなると問題は深刻です。
非常に長い目でみれば、恐竜が絶滅したようにいずれみんな淘汰されてしまうのだ…と言われるかもしれません。確かにそうでしょうが、そうかといって現実の問題に無関心を決めこむことはできません。上記の事柄の発展を注意深く見守っていきたいと思います。








