最近、大阪についての評価が載った記事を二つ見かけましたので、大阪を今月のテーマにしました。小生は堺市出身で、堺市は大和川をはさんで大阪市に隣接しています。22歳まで堺市に住んでいましたので大阪市は非常に身近な都市でした。
まずいい評価の方から始めます。エコノミスト(英国誌)が発表した本年度の「最も生活価値の高い世界の都市トップテン」は次のようになっています。(括弧内は昨年度のランキング)
1位:香港(31位)
2位:アムステルダム
3位:大阪(12位)
4位:パリ(16位)
5位:シドニー
6位:ストックホルム
7位:ベルリン
8位:トロント(4位)
9位:ミュンヘン
10位:東京(18位)
昨年度の1位ヴァンクーバー、2位メルボルン、3位ウィーンが今年度のトップテンに入っていません。注釈を見ましたら、今年度の採点には安定性、医療制度、インフラストラクチャー、教育などの従来の項目の他、公園の数、街の拡散具合(つまり満遍に拡大しているかそれともバラバラか)、森や湖などの自然の有無、他都市との交通の便、文化提供度、環境汚染といった事柄も考慮されたので昨年と比して順序が大きく変わったとあります。しかしかなり穿った見方が入っています。たとえば半径200kmに範囲に人口75万人以上の街がないと『隔離都市』とみなされ、これがマイナスの採点につながり、ストックホルムが6位に甘んじる原因となっています。また『文化提供度』ですがユネスコの世界文化遺産の数に因るというのですからかなりの偏見でミュンヘンがこの犠牲になっています。で、大阪なのですが、昨年度は12位で、これはアジアでトップでした。そして今年度は3位という驚くべき大躍進。コメントには、「これといった非常にいい点数を稼ぐ項目も、とても悪いという項目もないのだが、いずれの項目も平均値以上を出しているのでトップテンに『紛れ込む』ことができた。世界的にみて知名度は低いが、大阪を愛する人は少なくない」とあります。しかし小生には半径200kmに名古屋、京都、堺、神戸など多くの人口75万以上の都市があることが3位躍進の原動力ではないかと思えます(ストックホルムとは正反対の非隔離都市の典型ということで)。いくつかの項目においては当地の住民の評価とこの記事の評価が一致しないことがあるかもしれないということを執筆者は認識しているとも記されているのですが、いくつかの項目どころか、大阪について全面的に正反対の評価を下したのが、東京の某大学院幸福度指数研究会が公表した「都道府県別幸福度ランキング」です。
このランキングでは、「生活・家族」「労働・企業」「安全・安心」「医療・健康」の4つの部門について調査がベースになっていて大阪は他の県を大きく引き離して堂々の最下位(ちなみに最上位は福井県)。なんでも経済面の悪さがその原因とあります。こちらの記事は大阪府が対象で、エコノミストの方は大阪市が対象ですので、厳密には直接比較はできないのでしょうが、経済面の悪さに関して言えば大阪府と大阪市が同様とみなせると考えます。
国外と国内でかくも違う評価が得られる大阪ですが、東京もエコノミスト誌で10位、都道府県別幸福度ランキングでは38位で、これもかなり大きなギャップがあります。価値観の違いといえばそれまでですが、それにしても大きすぎると思われませんか?








