産後の気になる妊娠線を消す方法
妊娠中に頑張ってケアしたのに、妊娠線ができてしまった…と悩んでいる人も多いのでは? でも、あきらめないで! 産後でも、適切にケアすれば、妊娠線は目立たなくなります。その具体的な方法をご紹介します。
妊娠線とは?
妊娠線とは、大きくなるお腹に皮膚の伸びが追いつかず、皮膚の奥の真皮や皮下組織が裂けてできる線です。皮膚の柔軟性が低い乾燥肌の人、成長期に肉離れした人は、妊娠線ができやすいタイプなので要注意。妊娠線はお腹だけでなく、脂肪がつきやすいバストやヒップ、太ももなどにもできます。
妊娠線はなぜできるの?
妊娠線ができる原因は、大きく3つあると考えられます。
急な体型の変化
妊娠線ができる最大の原因は、急な体型の変化により、皮膚が一気に伸ばされてしまうことにあります。妊娠線を予防するには、皮膚を“ゆっくり伸ばす”ことがポイントに。つわりが終わった後や妊娠後期は食欲が増す人が増えますが、妊娠前の体重と妊娠月数に合った適切な体重増加を心がけ、急激に太らないようにコントロールすることが大切です。
コラーゲンの減少
妊娠中は、ステロイドホルモンと、ストレスホルモンの一種であるコルチゾールの分泌が増えます。その影響でコラーゲンが減少するため、皮膚の弾力が失われ、真皮や皮下組織の断裂が起こりやすくなります。
ホルモンの変化
妊娠中は、10ヶ月間を通して女性ホルモンに大幅な変化が生じるため、肌荒れしやすくなります。なかでも、多くの妊婦さんが感じるのが、乾燥です。乾燥によって皮膚の柔軟性が失われると、真皮や皮下組織が断裂しやすくなります。
赤い妊娠線と白い妊娠線の違い
妊娠中、できたばかりの妊娠線は赤紫色をしていて、表面は凸凹しています。しかし、産後6ヶ月くらい経つと、徐々に薄くなり、白っぽい線のようになっていきます。ただ、皮膚が断裂して伸びてしまっているため、完全には消えません。
妊娠線を消す方法は?
一度できてしまった妊娠線は完全には消えませんが、適切にケアすることで、目立たなくすることができます。
自宅でできる方法
手軽に取り入れられるのが、自宅でできるケアです。お風呂上がりなどの習慣にするといいでしょう。
マッサージ
妊娠線ができている部位をマッサージしましょう。血液やリンパの流れがよくなって新陳代謝が促され、妊娠線が目立たなくなる効果が期待できます。皮膚に負担がかからないよう、クリームやオイルを使うとベターです。
■お腹
①おへそを中心に、渦を描くようにマッサージします。
②下腹部をそけい部に沿って外側から内側へ、らせんを描くようにマッサージします。
③下腹部をそけい部に沿って左右にさすります。
■バスト
①乳房の下に手を当てて、小さな円を描くようにマッサージします。
②手を反対側の乳房の下に当て、押し上げて下に戻します。
■ヒップ
下かららせんを描くように引き上げます。
■太もも
下かららせんを描くように引き上げます。
保湿
保湿効果の高いクリームやオイルで、妊娠線ができた部位を保湿しましょう。皮膚がたっぷりうるおうことで、新陳代謝が促され、妊娠線が目立たなくなる効果が期待できます。
できれば、妊娠線専用の商品を選ぶといいでしょう。通常のものよりも浸透力が優れている上、滑らかに伸びるので、マッサージにも使えます。
病院で治療を受ける方法
できてしまった妊娠線を目立たなくする方法として、美容皮膚科や美容外科などの医療機関で治療を受けるという選択肢もあります。産後の生活に慣れて、ひと段落したら、検討してみても。以下は、妊娠線の改善に効果があるとされる治療法です。
レーザー治療
ひとくちにレーザーといってもさまざまな種類がありますが、妊娠線に効果があるといわれているのは、フラクショナルレーザーです。フラクショナルレーザーを照射すると、皮膚に目に見えない微細な穴が開き、その穴が回復する過程でコラーゲンが生成されます。このことにより生まれたての新しい皮膚に入れ替わって、妊娠線の改善が期待できます。
炭酸メソ
フランスで開発された治療です。注射針で医療用の炭酸ガスを注入することで、真皮の血流が改善し、皮膚再生が促進。また、注入時にダメージを受けた皮膚が回復する過程で、コラーゲンの生成が促されます。これらの作用により、妊娠線が目立たなくなる効果が期待できます。
高周波治療
高周波(RF・ラジオ波)の熱エネルギーを照射することで、真皮を収縮させ、妊娠中に伸びきった皮膚をタイトニングします。また、コラーゲンの生成が促されて、皮膚に弾力が生まれます。これらの作用で、妊娠線が目立たなくなると期待されます。
ダーマペン
超極細の針がついたペン型の電動ニードルを皮膚に当て、高速振動で微細な穴を開けます。開けた穴から成長因子やヒアルロン酸などの成分を浸透させるとともに、穴が回復する過程でコラーゲン生成が促されることで、妊娠線が目立たなくなる効果が期待できます。
マッサージピール
トリクロロ酢酸を主成分とする「PRX-T33」という薬剤をマッサージしながら塗り込み、真皮に浸透させて、コラーゲン生成を強力に促す治療です。奥深くからハリ感が生まれ、妊娠線の改善効果が期待できます。また、コウジ酸を含んでいるので、美白効果も得られます。
まとめ
産後、慣れない育児に追われ、外出がままならない中でも、自宅でできるケアなら手軽に取り入れられるのではないでしょうか。自宅でのケア以上の効果を期待するなら、美容皮膚科や美容外科で治療を受けるのも手。その際は、必ず複数のクリニックでカウンセリングを受け、信頼できる医師のもとで、納得できる治療法を見つけましょう。
※本記事は、一般的な妊娠線ケアについて記述したものであり、効果を保証するものではありません。