妊婦さんもできるマタニティリンパマッサージとは?
足がむくんだりつったりして、つらい…。リンパマッサージをしたいけれど、妊娠中にしてもいいのかどうか心配している人もいるのでは? 適切な方法であれば、妊娠中でもリンパマッサージはできます。可能な時期や注意点と合わせて、リンパマッサージの効果ややり方について解説します。
妊婦さんはリンパマッサージをしてもいいの?
時期には注意が必要ですが、妊娠中でもリンパマッサージはできます。
妊娠初期
妊娠初期(妊娠4カ月まで)は子宮内の環境が整っておらず、とても不安定な時期。流産や、切迫流産(流産が差し迫った状態)のリスクがあるので、リンパマッサージは避けましょう。
妊娠中期以降
妊娠中期(妊娠5〜7カ月)は、いわゆる安定期と呼ばれる時期です。胎盤が完成し、つわりが治まって体調が安定します。この中期以降であれば、基本的にリンパマッサージを行っても大丈夫です。
妊婦さんへのリンパマッサージの効果とは?
おなかが大きくなることやホルモンバランスの影響などで、マイナートラブルが出やすい妊娠中。つらいときは、リンパマッサージで心身を癒やしましょう。ママがラクになると、おなかの赤ちゃんも居心地がよくなります。
血行促進
リンパマッサージをすると、血行がよくなります。おなかの赤ちゃんにしっかり栄養が届くようになるのはもちろん、体の末端までしっかり血液が行き渡るようになることで、ママ自身の冷えやコリの改善にもつながります。
リラックス
リンパマッサージはリラックス効果が高いので、疲れているときや、ストレスを感じているときに行うとよいでしょう。自分でするのもいいですが、パパにお願いするのもおすすめです。夫婦のよいコミュニケーションになり、立ち会い出産で、陣痛の痛みを和らげるマッサージをしてもらう練習にもなります。パパはママの声に耳を傾け、力を入れすぎないよう気をつけましょう。
リンパマッサージの前に注意しておくこと
普段なら平気なことも、妊娠中の体には負担になることがあります。リンパマッサージをする際は、以下のことに注意しましょう。
医師と相談をする
妊娠中期以降であっても、妊娠経過にトラブルが発生する可能性はあります。リンパマッサージをしてもいいかどうかを自分で判断するのは厳禁! 必ず、かかりつけの産科医に相談してください。
アロマオイルを使わない
妊娠時期によっては、使えないアロマオイルがあります。購入する際は、妊婦向けの商品を選ぶか、産科医や助産師、お店のスタッフなどの専門家に「妊娠中に使えるかどうか」を確認して、用法・用量を守って使いましょう。わからないときは、使わないようにしてください。
具合が悪くなったらすぐ中断する
リンパマッサージをしている最中に具合が悪くなったり、おなかの張りを感じたりしたら、すぐに中断して横になりましょう。しばらくたっても治まらない場合や不安を感じるときは、かかりつけの産院に連絡してください。
妊婦さんもできるリンパマッサージの方法
妊娠中のマイナートラブルを軽減してくれるリンパマッサージ。なかでも、妊娠中に起こりやすい足の「むくみ」や「つり」の症状緩和におすすめです。
むくみやつりに効く方法
お風呂でしっかり体を温めた後、滑りをよくするボディオイルなどを使いながら、下記のようにふくらはぎのリンパを流しましょう。リンパマッサージはやさしくなでるように行うのが基本ですが、妊娠中はとくに、強く押さないように注意してください。
①足首からひざ裏に向かって、両手の親指で円を描くようにやさしく揉みます。
②親指の付け根を使って、骨に沿ってやさしくさすり上げます。
③両手でつかみ、足首からひざにむかって、やさしくねじるように動かします。
④足首からひざ裏に向かって、裏側を軽く指圧します。
まとめ
多くの妊婦さんを悩ませる足の「むくみ」や「つり」などのマイナートラブル。リンパマッサージには、そのつらさを和らげる効果が期待できます。血行促進やリラックスの効果も高いので、心と体に負担のかかる妊娠中に、上手に取り入れられるといいですね。
*妊娠中のリンパマッサージは、安定期と呼ばれる妊娠中期(妊娠5〜7カ月)に入ってから行うのが基本です。ただし、妊娠中期以降でも、妊娠経過に何らかのトラブルのある場合はしてはいけません。自己判断はせずに、必ず担当の産科医に確認してください。