Oskar Schmiedel
オスカー・シュミーデル
アントロポゾフィー(人智学)医薬品と化粧品の開発に挑戦した、自信あふれる逸材

オスカー・シュミーデル博士(1887年~1959年)は、薬剤師、アントロポゾフィー(人智学)学者、セラピストであると同時に、ゲーテ研究者で神智論者でした。彼はミュンヘン大学で化学を勉強し、それから、神智学協会に参加をします。1907年にルドルフ・シュタイナーによる講義を聴講したことを機に、シュタイナーの個人的な生徒となりました。1912年に化学と神智学を合体させた研究所を設立し、アントロポゾフィー的方法による色彩の研究をここで行いました。1913年には自身の研究所も発足させ、こちらでは主に化粧品の開発を手がけました。
初めてのアントロポゾフィー医薬品を開発
その後まもなくルドルフ・シュタイナーの要請を受けたシュミーデルは、研究所をドルナッハへ移転させます。シュミーデルは第一ゲーテアヌムの装飾にも関わっていましたが、同時にアントロポゾフィー医薬品の開発にも着手していました。1919年から治療薬の開発に集中し、イタ・ヴェーグマン医師らの援助を得ながらついに栄養補助製品群を完成させたのです。
35年間ヴェレダを率いたシュミーデル

1922年にシュミーデルはヴェレダ社の研究・製造部門の責任者に就任します。1924年には会社全体の責任者に就任し、他界する1959年まで同職に在りました。
今日も、オスカー・シュミーデルは調剤におけるパイオニアの代表的人物として知られています。アントロポゾフィーの研究所を設立したのも、アントロポゾフィー化粧品や医薬品の開発を始めたのも他ならぬシュミーデルでしたし、ルドルフ・シュタイナーに医師のためのメディカルコースを設立することを進言したのも彼でした。こうした活動はアントロポゾフィー医療の発展に大きく貢献しています。