美容液とは?美肌になるには悩みに合った選び方と正しいケアが大切
美容液は、肌の乾燥、くすみ、ハリ、しわなどの肌悩みにアプローチするスキンケアアイテムです。自分の肌質に適した製品を使い続けると、特定の肌悩みが気にならなくなります。ただ、化粧水や乳液にプラスして使用するアイテムであり、「興味があっても使ったことがない」といった人もいるのではないでしょうか。
今回は、美容液の定義から解説し、役目、種類や選び方、使う際のポイントを紹介します。自分の肌悩みにあった美容液を選ぶ参考にしてください。
美容液とは?役割と使う目的
化粧水と乳液といった基礎的な化粧品だけでは肌トラブルへの対策が不十分だと感じる場合、美容液をプラスするとよいでしょう。
肌の状態に合わせて、以下のような成分が配合されている美容液を選びましょう。
- セラミド角質同士の隙間を埋め、バリア機能やうるおいを保つ高保湿成分です。
- ヒアルロン酸角質層の水分を保ち、肌の柔軟性と弾力性をキープしてくれます。
- エラスチン肌のハリに作用する成分のため、高い保湿力を見込めます。
- グリチルレチン酸ニキビや肌荒れといった炎症を抑える作用があります。
- ビタミンC誘導体抗酸化作用があり、ニキビ跡のケアに効果が期待できるアイテムです。
- イソプロピルメチルフェノールニキビの原因となるアクネ菌を殺菌する作用があり、大人ニキビ予防になります。
美容液の種類
ここからは、それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| エッセンス | 美容成分の濃度が低めで、主にうるおいをプラスします。 |
| セラム | エッセンスより美容成分の濃度が高く、肌の新陳代謝やくすみなど、特定の肌悩みに特化しているものが多いです。 |
| アンプル | セラムより美容成分濃度が高く、肌トラブルの鎮静・年齢を重ねた肌をケアするタイプなどがあります。 |
| ブースター | 洗顔の直後に使用し、肌を柔らかい状態にするアイテムです。 |
エッセンス
美容液のなかでも成分の濃縮濃度がもっとも低く、化粧水とその他美容液の中間に位置付けられるアイテムです。
化粧水に近いさらっとしたテクスチャーですが、化粧水よりも多くの美容成分が配合されています。普段のスキンケアだけでは物足りないときにプラスアルファのスキンケアとして重ねて使用します。
肌なじみがよく、浸透性も高いことが特徴です。肌に素早くなじんで保湿をし、乾燥やくすみなどが気にならない状態になります。
セラム
エッセンスよりも美容成分の濃度が高く、ややトロッとしたテクスチャーとなっています。
とくに集中ケアをしたい場合に適しており、肌の新陳代謝や美白効果を高めるなど、特定の悩みにアプローチしてくれる美容液です。
そもそもセラムとは、「血清」をさす医学用語です。「血清」は血液が固まるときに分離する免疫抗体を含む液体で、細胞の再生を補助する作用があります。美容液におけるセラムも、細胞の再生力を高める効果が期待できると言えるでしょう。
アンプル
セラムよりもさらに成分濃度が濃い美容液です。
美容成分が凝縮されており、エッセンスやセラムと比較してもっともとろみのあるテクスチャーとなっています。トロッとしているため、スポイトのついた容器に入っている製品が多い美容液です。
アンプルには、保湿力が高いタイプや肌トラブルの鎮静が見込めるタイプなどが揃っています。使い切りタイプは美容液の鮮度が気になる人に適したアイテムです。
ブースター(導入美容液)
ブースターとは導入を意味し、導入化粧水と同じ用途で使われるアイテムです。洗顔した直後に使用し、次に使うスキンケアアイテムを角質層まで浸透させる働きがあります。
例えば、肌が乾燥していると表面が固くなり化粧水がなじみにくい状態になっています。そこで、ブースターを最初につけると肌が柔らかくなり、スキンケアアイテムの肌なじみがよくなります。
肌悩み別美容液の選び方
テクスチャーはサラッとしたものから、トロッとしたものまでさまざまあるため、好みに合わせて選びましょう。ただし、配合されている美容成分は、肌トラブルごとに効果のあるものが異なります。
肌悩み別に、美容液を選ぶポイントをチェックしていきましょう。
| 肌悩み | 注目したい成分・特徴 |
|---|---|
| 乾燥 | セラミド・ヒアルロン酸など保湿力に優れた成分が適している |
| 毛穴ケア | ビタミンC誘導体に着目しつつ、毛穴タイプに合わせた美容成分を選定することが重要 |
| 美白 | アルブチン・ピクノジェノールなどメラニンの生成を抑える美白有効成分が配合されているかに注目 |
| シワの改善・エイジングケア | レチノールが配合されているものや、エイジングケア用の部分美容液がおすすめ |
乾燥
化粧水や乳液だけでは乾燥してしまうと感じている人には、保湿効果の高い美容液がおすすめです。
セラミド、コラーゲン、アミノ酸、ヒアルロン酸などは、保湿力に優れた美容成分です。これらの成分が配合されているかをチェックしましょう。
保湿力の高い美容成分を補給することで、うるおいを逃がしにくい肌をつくりあげます。
毛穴ケア
毛穴トラブルのタイプを確認し、適した美容成分が配合されている美容液を選びましょう。
毛穴の黒ずみ・詰まり・開きには、皮脂の分泌を抑えるビタミンC誘導体やサリチル酸などの成分が適しています。たるみ毛穴の場合は、肌に弾力とハリを与えるヒアルロン酸やコラーゲンが向いているでしょう。
とくに、ビタミンC誘導体が配合されているアイテムは、毛穴ケアに高い効果を期待できます。抗酸化作用や抗炎症作用が期待できるため、毛穴ケアには最適です。
美白
メラニンの生成を抑制し、シミ、シワ、そばかすを防ぐ美白有効成分が配合された美容液を選びましょう。ビタミンC誘導体、アルブチン、トラネキサム酸、コウジ酸などが主な有効成分です。
できてしまったシミやソバカスを消すのではなく、日焼けによる肌ダメージを予防して明るい肌に導きます。日々の紫外線対策とともに、美白有効成分が配合されている美容液を使用しましょう。
シワの改善・エイジングケア
レチノールやナイアシンアミドなどを含む、シワの改善に特化した美容液を選びましょう。
目元用の部分美容液は、目元のたるみやシワの部分を集中的にケアするアイテムです。ほかにも、ほうれい線の改善に特化しているものなど多様なタイプがあるため、自分の悩みに応じて選びましょう。
加齢にともなって、シワ、たるみ、ハリ、ほうれい線といった肌トラブルが目立ってきます。こういった加齢による肌悩みには、エイジングケア用の美容液がおすすめです。
美容液の使い方
ここからは、お手入れの順番や美容液の塗り方を紹介します。水分や油分などさまざまな成分をバランスよく肌に与えるため、スキンケアの順番を守って正しく使用しましょう。
お手入れの順番
スキンケアアイテムは、水分の多いものから油分の多いものの順で使用することが基本です。そのため、化粧水→美容液→乳液→クリームの順で使用します。
美容液の油分は、化粧水よりも多く、乳液やクリームよりも少ないことが一般的です。油分の多いアイテムのあとに美容液をつけると、油分に阻まれて美容成分が浸透しにくくなります。
まずは化粧水で肌を整え、そこに美容液をプラスしましょう。美容成分が浸透したところで、乳液やクリームの油分で肌に蓋をし、美容成分を閉じ込めると効果的です。
ただし、導入美容液の場合は洗顔後すぐに使用します。肌なじみをよくして次に行うスキンケアの浸透力を高めるため、洗顔後の使用が適しています。導入美容液のように、一般的な手順と異なる場合もあるため、製品ごとに推奨されている順番を確認しましょう。
美容液の塗り方
適量の美容液を手にとったら、手のひらで数秒間温めて肌になじませます。美容液を肌の温度に近づけてから使用すると、よりなじみやすくなるためです。
ただし、肌トラブルが気になる部分には重ねてつけるようにしましょう。ピンポイントで重ねづけすると、美容成分がより浸透し、効果アップが期待できます。
なお、使用する美容液の種類は一つに絞りましょう。美容液はアイテムごとに特化している作用が異なるため、同時に何種類も使用すると、逆に効果を十分に発揮できません。一度に複数の肌トラブルを解決しようとせず、一つずつ使用していきましょう。
美容液を塗る頻度
基本的に、美容液は毎日使用しましょう。
スキンケアは日々の積み重ねが重要です。美容液も継続的に使い続けることで効果を実感できます。
ただし、週1・2度のスペシャルケアとして取り入れることを前提とした製品もあるため注意が必要です。
製品ごとに説明を確認し、とくに指示がない場合は毎日使用・指示がある場合は指示に従うようにしてください。
美容液の基礎知識まとめ
美容液にはさまざまな種類があり、改善したい肌の悩み別に選び方も異なります。乾燥、毛穴、肌のくすみ、シワなど、まずは自分の肌質と改善したいポイントを確認したうえで、最適な美容液を選びましょう。









