新ヘアケア誕生!自然とつながる美しい髪へ 新ヘアケア誕生!自然とつながる美しい髪へ

香煙人形

昨年末、厳戒中のロックダウンが少し緩んだクリスマス休日を利用して次男家族が親子三人、一泊二日で拙宅にやってきました。子供が一歳半でクルマの安全シートはもちろん、簡易ベッドから食卓用の椅子まで、種々の必需品をクルマに積み込み、一緒に合奏をやるというのでチェロも押し込んで、これ以上入らないというところへさらに高さ1m半のクリスマスツリーをねじ込んで、ドライバー以外動きが取れない状態で拙宅に到着。クリスマスツリーは拙宅では置かない主義ですので呆気にとられていましたら、家内が臨機応変に庭園用の石を庭先に設置して急遽クリスマスツリー立てとしました。そして「クリスマスツリーなんて10年ぶりだわね・・・ツリーの飾りはどこかにあったはず・・・」と言いながら地下の物置室を物色して、飾りと一緒に一風変わった人形を三体、懐かしそうに居間に持ってきました。いかにもドイツの手作り人形といった趣で、独特の風貌と素朴さがあって心が和みます。

「これって骨董品?どこで手に入れたの?」と家内に聞きましたら、ドイツとチェコの国境にあるエルツ山地の、意訳すれば『香煙男』 (Räuchermann) と呼ばれる郷土人形だといいます。家内の次姉がギムナジウムの教員として最初に赴任したのがこの地方で、よくおみやげとして郷土人形や民芸品を実家に持ち帰り、家内もいくつか貰ったのを物置に保存していたというわけです。エルツ山地といえば「くるみ割り人形」の故郷といわれるザイフェン(Seiffen)があるところで、「香煙人形」も「くるみ割り人形」も19世紀中ごろからこの地方で作られ始めたとか・・・「くるみ割り人形」は同名のチャイコフスキーのバレエ組曲の影響もあって有名ですが、「香煙人形」の方は小生の住む南西ドイツではエルツ山地から遠く離れているからか、知名度は低いように思えます。
左の一番大きな人形(23cm)のタイトルが「篭売り」で、ひと昔あるいはふた昔前はこういった行商人がきっといたのでしょうね。真ん中のは「薪集めの小人」(18cm)で家内のお気に入り、右のは「釣り人」(13cm)です。これらの人形に共通しているのは上下が分かれているところで下の部分に円錐状の小さな薫香を置いて点火し、上部を被せると人形の口の部分から煙が上昇するという仕組みです(空気孔は薫香を置く場所のすぐそばにあります)。煙が見えやすいようにあえて黒いヒゲの人形を使って写真を撮りましたが、煙を確認していただけるでしょうか?香りは乳香、シナモンがメインでクリスマスらしい雰囲気が室内に漂います。

余談ですが年末のある新聞に、コロナのエキスパートとして、しばしばテレビに登場するベルリンのウイルス学者を模した香煙人形(トレードマークのボサボサの髪、白衣、マスク、煙はどういうわけか頭から出ています)が大ヒットし、海外(オーストリア、米国、日本など)からの注文も多数入っていると報じられていました。香煙人形もくるみ割り人形もアドヴェントからクリスマスにかけて登場する季節限定商品です。うまくタイミングが合ったということでしょう。