最近気づいたことはといいますと、庭にいろんなケシが咲き始めたことでして、素人目にもそれらの違いと特徴は把握できます。家内に「ケシが多いな・・・ケシって好きなの?」と訊きましたら 「うん、好きだよ」 「どうして?」 「軽やかだから」 「?」 「気づかないような微風にも繊細になびくし、ハチが花の中に入ると花が優雅に動くんだ」 「ふうん・・・」といった会話がありましてケシが多いことに納得。以下に拙宅の庭のケシをご紹介いたします。
ドイツで一番よく見られるのがヒナゲシで、ドイツ語でKlatschmohnと呼ばれ、Klatschが「パチッと打つ」、mohnが「ケシ」という意味ですので直訳すれば「パチッと音がするケシ」となりますがどうも解せない名前です。家内によりますと、一枚のケシの花びらをたたんで袋状にして親指と人差指でつまんで閉じて手の甲にぶつけますと、パチッという音がするので幼い時にそれで遊んでいたとか。それが名前の由来ではないかというのですがヒナゲシの薄い花びらでそのような音が実際出るのか信じられず、実演させましたら、たしかにかなり鋭い音がします。さらにもう一つ、ヒナゲシを用いた子供の遊びを教えてくれたのですが、これがいかにも農家の女の子の遊びといった感じで、気に入りましたので以下に示します。
家内はこの人形を「司祭」と呼んでいたそうです。カトリックの聖職者に赤い衣装がありますし、ガウンを纏っているところや頭の部分も司祭を連想させます。ヒナゲシの蕾を手に取る機会があるようでしたらぜひ作ってみてください。
ヒナゲシはヤグルマギク、ムギナデシコと並んで穀物畑の雑草の代表です。拙宅のすぐ近くにある穀物畑では、ちょうどいま秋蒔きの大麦が大きく育っていますが、ヒナゲシがちらほらみられるぐらいで、ヤグルマギクは少なく、ムギナデシコに至っては穀物畑でまだ見かけたことがありませんが、少なくとも拙宅の庭で見ることができるというのはありがたいです。
ヒナゲシは2017年度の「今年の花」に指定されましたが、かっての雑草も減少一方という状況を危惧してのことと思われます。ヒナゲシは穀物畑の中で咲いてこそ、一番輝いている印象を受けます。ヒナゲシの赤いアクセントがなければ、穀物畑はさぞかしつまらない風景になってしまうことでしょう。









