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柱状節理

先月のコラムをお読みになった小田原の小澤裕子さんから、柱状節理という言葉を教えていただきました。 浅学の小生には何のことやらさっぱり分からず、デジタル大辞泉で調べましたら「岩体に入った柱状の割れ目。マグマが冷却固結する際、収縮して生じる。玄武岩では六角柱が多い」とありました。 ドイツ語では単に“Basaltsäule“(玄武岩柱)ですので、節理という単語に違和感を抱きましたが、この単語自体がすでに鉱物学的な意義をもっているとは知りませんでした。大きすぎる柱状節理は六角が不確かですので、小さめの六角がはっきりしているものを撮った写真を下に添付します。

柱状節理で、ふと思い出したのが昨年夏に訪れたメンディヒ(Mendig)という、ドイツ中部にある小さな街の「Die Lavakeller」(直訳すれば溶岩地下室)で、かって玄武岩を採掘していた地下壕です。地下32mのところにあり一年を通じて温度が5~8℃、湿度が72%と一定ですので19世紀中頃以降、一時は28軒ものビール醸造業者の貯蔵所として使われ、その広さがなんと3km²で、およそ想像できない大きさだったようです。しかし19世紀末にリンデが冷却技術を発明してからは、この地下の貯蔵所は衰退し、多くの坑道が崩壊したり真上の道路や地面が陥没したりして現在ではその一部のみが見学可能となっています。写真を添付しましたが、フラッシュ禁止でしたのであまり鮮明ではありません。

なおこの地下壕の一角のひときわ薄暗いところに、祭壇とおぼしき石の机と、これも石の長椅子が置かれていました。よほど目を凝らさないと気づかないシロモノです。撮った写真にフィルターのかけて可視化してみましたがうまくいきません。判別できますか?

石はおそらく玄武岩でしょう。ガイド氏によればここで挙式することもできるとのことですが、なにもこんな不気味なところで・・・と訝かるのは小生だけで、ここで挙式するカップルはそこそこいるようです。家内は「真夏だったら涼しくていいんじゃない?挙式というからにはちゃんとライトアップしてくれるのだろうし、アリだと思う」という意見ですが、冷蔵庫並みの温度では涼しすぎて風邪を引いてしまいそうです。

この街では長い間、碾臼石の素材となる玄武岩の採掘が行われていましたが、鋼鉄製のローラー挽割機の登場での碾臼石の需要が消滅しました。玄武岩は碾臼石の他には建物や道路の敷石としても古くから使われていたものです。左の写真の中央の大きな碾臼石にはExpoとありますが、1851年ロンドン、1855年パリ、1862年ロンドンでの見本市に出展されたという過去の栄光を2020年のハノーファーでのExpoで示したものと思われます。その右にあるのは実際に用いられていた碾臼石のサイズではないでしょうか。そして右の写真は地下壕入口の横手にある、いかにも時代がかった建物で中ではカフェが営業していました。近くには野外ミュージアムがあり、そこではローマ時代の見本による敷石、および
18世紀の敷石を示したものや玄武岩の割り方などが展示されていて中々興味深かったです。

話が柱状節理から逸れました。昨年はアイフェル(Eifel)地方のメンディヒ(Mendig)、今年はフォーゲルスベルク(Vogelsberg)地方のショッテン(Schotten)と火山地域でのトレッキングがドイツ西部から中部へと続きましたので、次回はその延長で東部にあるレーン(Rhön)山地の柱状節理を見に行くつもりです。