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マールブルク(Marburg)

先月上旬2泊3日でマールブルクを訪れました。
大学都市として有名な街ですが(人口およそ77000人、うち3割弱が学生)歴史的な建物や木組みの家が立ち並ぶ旧市街地は見ごたえがあり、グリム兄弟が学生生活を送ったところということで、童話にまつわる動物や小物があちこちに目立たないように設置されていて、探しながら歩くという楽しみもあります。Trimm-Dich-Pfad (森の中のフィールドアスレチックコース)をもじってGrimm-Dich-Pfad(グリム童話のコース)というのは中々洒落た表現だと感心したのですが、かなりの急勾配で距離もそこそこあり、気温も30℃を大幅に越えていましたので思いのほかキツい散策となり、さてはアスレチックをも考慮した「もじり」であったかと再度感心しました。

で、一番インパクトがあったのは「一撃七殺」の七匹の巨大なハエで(童話のタイトルは忘れましたが仕立屋の小僧が出てくる話です)、広場から見上げても不気味なのに、家の中から窓を開けるとグロテスクなハエが否応なしに目につくというのはあまりいい気はしないと思います。

市庁舎の前に、広場全体の建物を1:125に縮小したブロンズ製の模型が置かれていました(一番左が市庁舎です)。目の不自由な方に広場の全貌を知ってほしいということですが、目が不自由でない方も鳥瞰することができると記されています。そういえば前日、旧植物園のベンチに座って行き来する人々をみて白杖をついた方が多いなという印象を受けたのですが、おそらく近くに眼科医院があるのだろう…ぐらいにしか思っていませんでした。しかし家内によればマールブルクは「目の不自由な方の街」(Blindenstadt)としても著名で、目の不自由な方々にとって住みやすい環境が整っているので、そのような方々の割合が他のどの都市よりも高いというのは当然ということになります。その背景には第一次世界大戦で多くの若い兵士が目を負傷して帰還したものの仕事に就けなかったという事情があり、当時のマールブルク大学病院の眼科クリニックの所長であったビールショフスキー(Bielschowsky)が1916年に盲学校の設立を指示したことが発端です。爾来目の不自由な方々のために様々な案が実施され、一例を挙げれば1971年にドイツで最初の音響効果の付いた信号が設置されました。マールブルク大学ではおよそ150人の目の不自由な学生が在学しており、かつてはマッサージ師あるいは篭細工師といった職業にしか就けなかったのがデジタル化によってアカデミックな仕事にも就けるようになったというのは格段の進歩です。

グリム童話アスレチックコースで汗をかいたあと、陰と涼を求めて丘の上にある新植物園に向かいました。よく手入れされた植物園で、広さも程よい大きさで、種類も豊富。池の水面には非常に鮮やかな黄緑色の青浮草(Wasserlinse)が浮かんでいるのが印象に残りました。そして額紫陽花が「日本の紫陽花」と紹介されていましたが、この花は日本原産だったと思います。ちなみにこの紫陽花はドイツ語でTellerhortensie といい、直訳すれば皿紫陽花となります。額と皿ではイメージは異なりますが、装飾花である萼の形を見ればどちらも納得できなくもないです。

新植物園から3km離れたレストランでマールブルクの街を一望しながらコーヒーとチーズケーキを堪能してマールブルク訪問の締めくくりとしました。左端に方伯城(Landgrafenschloss)、右端にエリザベート教会(Elisabethkirche)、どちらもマールブルクのシンボルともいえる歴史的な建物が写っているのですが霞んでしまっているのが残念です。(2022年9月)